隣の女子大生に挨拶に行ったとき(クリスマスラブストーリー)前編

まさよし 28歳 男性

僕は昔からの夢だったアニメーターになることを諦めて、実家に帰ることにりしました。夢と現実の違いに大きく悩み、苦しい毎日からやっと開放される爽快な気分でしたが、自分にとって大きな何かを失った感じでした。

僕は学校の近くのアパートに住んでいました。学生用なので木造で壁も薄く、隣の声が筒抜けで聞こえてきます。

両隣とも女の子が住んでいるようでした。よく男を連れ込んだり、シャワーの音やトイレの流す音までしっかり聞こえてしまい、プレイバシーも全くありません。

もちろん、僕の部屋に入る前に隣のこのドアの前を通るのですが、そのとき換気扇から料理の匂いが漂ったりしています。

ほとんど隣の娘の生活観が丸わかりです。でも一度も話したことがなく、何度か顔を見たくらいです。

たまたま僕がバイトから帰ってきたときに彼氏と一緒に部屋から出てきたところでばったり会いました。

「こんばんわ」と挨拶しましたが、思いっきりシカトされました。感じの悪い女でした。

でも、かなりかわいい子だった印象があります。

引越しの日の前日、実家から送ってきた食材やあまった調味料なんかがあったので、捨てるのも勿体無いので、最後だし挨拶がてら、となりの女の子にあげようと思いました。

でも知り合いでもないのに、ちょっと緊張しました。勇気を振り絞って行こうと決意するまで3時間くらいかかりました。

時計を見ると夕方の5時でした。ドキドキする気持ちを押さえながら隣の子のドアをノックしました。

コンコン

しばらく返事がありません。換気扇が回っているので在宅だと思います。

今度は強めにドアをノックしました。

ドンドン

すると中から「なにー、はーい」と高い声で可愛い女の子の声が聞こえてきました。とても緊張しました。

「あ、あの、隣に住んでいるものですけど・・・。」しどろもどろになりながら話しました。

「あー」低い声でそういうと、「ちょっと待ってください」と言われました。

なんか面倒くさそうな声でした。やっぱ来なきゃ良かったと思いました。

しばらくするとドアをカチャとあけて顔だけ女の子が顔を出しました。

おもったより可愛い子でした。しかもノーメイクです。大きな目で僕を見つめるので、頭が真っ白に何を言おうか忘れてしまいました。

「あ、あ、あのですね」

というと彼女は「はっくしょん、あーさむいー」とくしゃみをしました。

真冬だったので外は寒いです。

「で、なんですか?」

彼女は、イライラした感じでちょっと怒った風に言いました。

「あ、いえ、あの、別に・・・」
「はっきり言ってくださいよ」

彼女はちょっと怒っていました。やっぱり来なきゃ良かった。何でこんな目にあわなければならないんだ。とても後悔しました。

すると彼女が
「どうせ、また苦情を言いにきたんでしょ。もうほっといてくださいよ、これから静かにしますから」

どうやら僕が苦情を言いにきたと思っているようでした。続けて

「それに、言わせてもらいますけど、あなたの部屋からも毎日夜遅くまでアニメの音とゲームの音がうるさくて眠れない日もありましたからね。お互い様でしょ」

と彼女は一気に言うとまた「はくしょーん」と大きなくしゃみをしました。

そして顔を押さえて「じょとまっでくだだい」みたいなことを行って部屋の中に戻っていきました、

そのとき彼女を見るとなんとはだかにタオルを巻いただけの格好でした。

頭がパニック状態でした。彼女がティッシュで鼻をかみながらこっちに向ってきました。

タオルが半分ずれていて、おっぱいのふくらみが半分見えていました。

彼女は「ちょっと寒いんで用件を早く言ってください」とぼくを早く追い払おうとしました。

僕は「い、いえ、あの、、苦情ではなくてですね。ひ、引越しをするので、挨拶に来て、えっと、そのついでに、あの、洗剤とか差し上げようと思いました」

といってしまいました。恥ずかしいです。子供みたいでした。
すると彼女は

「え、あ、あー」と大きく頷き「ごめんなさーい。なんか、苦情を言いにきたのかと思いまして、いや、ほんとにごめんなさい」と頭を下げました。

彼女のおっぱいがもう乳首以外、全部見えてるんじゃないかというくらい見えてしまいました。

僕は慌てて目をそらして、後を向いて大きなダンボールを持ち上げました。

すると彼女はドアを空けてくれました。僕は彼女の部屋の通路の中まで持っていきました。するとドアが完全にしまりました。

「えー、こんなにあるんですか?」
「えー、あ、あの、いらないものがあったら言ってください。も、もって、帰りますから」

僕はかなりドモっていました。それも仕方がありません。だって僕は彼女いない暦=年齢のキモ男です。

しかもタオル一枚の可愛い女の子の部屋で二人っきりなんですから・・・

「あ、あたし、これすごい欲しかったの、高くて買えなくて。」とうれしそうに持ち上げたのは実家から送ってもらった高級ワインでした。

僕の家族はあまり酒が好きではなく、ビンゴの景品にもらったらしいのですが、飲むに飲めないからといって送ってもらった奴です。

しかも彼女と飲んだら?という手紙と一緒にです。母からしてみれば彼女が出来たらと言う意味だったのでしょうが、いつまでたっても彼女が出来ないので、一人で飲むのも嫌なのでずっと取っておいたものです。

「いいんですか?こんな高いものを」
「あ、ぼ、ぼく、よくわからないけど、どうせ飲まないから・・・」
「えー、もったいない。飲めないんですか?」
「え、い、いや、飲めるけど、ひとりじゃ、の、飲めなくて、あ」

僕は変なことを口走ってしまったと後悔しました。僕は慌てて
「こ、こういうのは、こ、恋人と、二人で飲むのがいい。あ」

とても恥ずかしくなりました。フォローすればするほどドつぼ状態です。

「くす」彼女はうれしそうに笑ってくれました。
彼女は続けてダンボールをあさっていました。そしてたくさんの調理器具を見て、「えー、料理とかもするんですか?」と聞いてきました。

「う、うん。あまりう、うまくないけど、ね」
「へー、得意料理は?」
「え、お、お菓子とか、け、ケーキとか」
「うそー、へーー、見かけによらないねー、あー。い、いやごめんなさい、あ、はくしょーん」

また彼女はくしゃみをしていました。そしてティッシュで鼻をかみながら言いました。

「あ、ごめんなさい、わたし、こんな格好で」
「え、い、いや、別に」
「昨日の夜ね、彼氏と大喧嘩しちゃって、服とかびしょびしょにされたから、今全部洗ってて、着る服がないんです。お風呂はいるついでに、ちょうどいま乾燥機を回してて・・。」

昨日の夜、確かに喧嘩しているような声が聞こえてたような、でも、僕はヘッドホンでアニメを見ていたので気にならなかった。

「それで、昨日のことで苦情を言いにきたのかと思ったんですよ」

と彼女は横を向いてキッチンのほうを見ました。僕も合わせてキッチンのほうを見るとケーキの材料が大量においてありました。

「あ、ほら、今日クリスマスイブじゃない?昨日ね、彼氏と一緒に買出しに行って、今日がんばってケーキを作ろうと思ってたの」

そういえば、今日はクリスマスイブだった。すっかり忘れていた。24日というと給料日の前のイメージしかない。orz

「でも、昨日の夜大喧嘩しちゃって・・・。で、もう一人っきりだからケーキ作っても仕方ないしと思ってそのままにしてあるんです。」

僕は少し考えてから
「あ、あの、よく、よかったら、僕が作ろうか?」

「え?、い、いや、いいですよ。」
「で、でも、勿体無いよ。こんなにいいものいっぱいあるのに」
「え。でも・・・」

僕はどうしても彼女ともう少し一緒にいたいと思い、僕にしてはとても積極的でした。今までの人生でこんなに断られても押したことはありませんでした。

「あ、ぼ、僕、料理作るの好きだし。ひ、ひまだし」

僕は相当必死でした。タオル一枚の美人の女の子と一緒に入れるだけでも幸せだったから舞い上がっていました。

彼女の半分見えてるおっぱいが僕を思いっきり誘惑していました。

「え、うーん、たしかに、もったいないか」と彼女は独り言をいい、「じゃ、お願いしてもいいですか?」と笑顔で僕に言ってくれました。

それから1時間くらいで一緒にチーズケーキをつくりました。なんか和気藹々として楽しかったです。

料理をしながら、彼女はずっと昨日の喧嘩の話をしていました。時折見せる涙に僕は彼氏をうらみました。

彼女が「もうほんとくやしいの」と涙ながらに言うので、僕はほんとに彼氏に対し怒りを覚え
「ぼ、ぼくが、や、やっつけてやるよ」とかっこよく決めてみました。

すると彼女はくすっと笑って「やめたほうがいいですよ。彼氏元ボクサーですから」と言いました。

なんかとても恥ずかしかったです。

やがて料理が完成すると彼女が「じゃあ、あのワインと一緒に食べませんか?私一人でこんなに食べれないし、クリスマスイブに一人って言うのも・・・」

僕は断るはずもありません。彼女は僕をキッチンの奥の部屋に招きいれてくれました。

よく整理されていてソファーとテーブルがありました。テーブルの上には彼氏の写真が破っておいてありました。

彼女が「ごめんなさい。すぐ片付けます。」といい、彼氏の写真をゴミ箱に捨てました。

僕らはソファーに座りました。彼女はグラスを持ってきてくれてさっきのワインをついでくれました。

まだ乾燥機はとまっていないので、彼女は裸にタオルのままです。周りを見渡すと本当に服や下着が見当たりません。ほんとに全部乾燥機の中のようでした。

「じゃ、乾杯しましょ」
「あ、う、うん」
「えー、何に乾杯なんだろ。でもなんかおかしいですね。数年間隣に住んでいて、ほとんど見知らぬ二人だったのに、引越しの前日にこうやって一緒に食事するんて、おもしろーい。運命って不思議ですね。」
「あ、はい」
「じゃあ、この不思議な出会いにカンパーイ」
「カンパイ」
僕はあくまでクールでした。

「ぷはー、おいしい、ほんとにおいしい、いただきマース。うん、ケーキもおいしい」
彼女は大満足のようでした。
「ねえ、シャンパンの飲みます?あ、そうだこれも食べようよ」とどんどんテーブルの上に食料が並びました。

彼女はとても楽しそうでした。しばらく楽しい時間を過ごしていると、彼女のケータイが鳴り出しました。

「あ、あいつだ。ごめん」といい僕の隣で話し始めました。彼氏の声もすぐ隣で話しているので電話から聞こえてきました。

最初は冷静だった彼女も次第にヒートアップしてきて、また大きな声で怒り始め、また泣きはじめました。

どうやら彼女は昨日突然彼氏から、クリスマスは一緒に過ごせないといわれ、本とは別の女と一緒に過ごすつもりだったようです。

しかも今かかってきた電話では、その女とも喧嘩して別れたので、もう一回話し合いたいから今からどう?って感じでした。

料理中に聞いた話では彼女はまだ彼氏に未練があるようでした。

彼女はしばらく黙って彼女の話を聞いていました。

電話の彼氏の声「なあ、俺、ほんとにお前の子と好きなんだよ。も一回あって話を聞いてくれよ」
彼女「聞きたくない・・・、聞きたくないよ」
「どうして?俺のこと信用してないの」
「・・・・うん」
「でも、俺のことあんなに好きになってくれてたじゃん?」
「・・・・うん」
「お、俺、お前がいないとダメなんだよ」
「・・・ごめん。」
「え?」
「ごめん。」
「なにが?」
「私、好きな人が出来たの」
「え?う、うそだろ」
「ほんと。もう、私、騙されるの嫌なの、人は外見よりも内面の方が大事だって気づいたの、だからもう、ごめんね」
「だれ?誰のこと?ゆうき?たいち?」
「ううん。みんなが知らない人。今一緒にいるの」

今一緒にいるの??その言葉が僕の頭の中に響き渡りました。

ええーーー。信じられない展開にパニクってしまいました。
まさかな、そんなはずないけど・・・。冗談だろ、僕は心を落ち着けました。

「うそだろ、ほんとなら電話かわってみろよ」

彼女は僕に「ごめん、何かしゃべって」と僕にケータイを渡しました。仕方なく僕は「あ、も、もしもし」というと「誰だよテメー、なんなんだよ」と怒鳴る声が聞こえました。

僕は怖くなって、何もいえませんでした。すると彼女が電話を取り、「ごめん、もう電話してこないで、もう出ないから」と言って電話を切りました。

彼女は電話の電源を切りしばらくうつむいて泣いていました。10分くらい無言の時間が続きました。

 

 

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